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室内でできる運動あそび~基本運動を身につけよう~

こんにちは!今回のコラムでは、天気が悪い日や、寒い冬でも室内でできる、運動あそびをお伝えします。
基本運動を身につけることができる運動あそびです。
基本運動について解説した後、具体的な運動あそびを動画も交えご紹介します!是非参考にしてくださいね。

  1. 「基本運動」とは?
    1. スポーツごとに必要な基本運動がある
    2. 幼児期に基本運動を身につけることが大切!
  2. これまで紹介した基本運動
  3. 動画で紹介!運動あそび
    1. ジグザグ矢印遊び
    2. 数字遊び
    3. 腕支持クリアファイルで雑巾がけ
  4. まとめ

「基本運動」とは?

基本運動とは、スポーツの基本となる動きです。

転がる 回る 歩く 走る 跳ぶ 投げる 捕る 蹴る 回る など、大きい動きを数えると36種類あるといわれています。

個人差がありますが、自然と身につけられる行動です。

スポーツごとに必要な基本運動がある

たとえば、子どもたちも大好きな「サッカー」には、主にどのような基本運動が含まれているでしょうか。
「歩く・走る・捕る・投げる・蹴る・避ける・跳ぶ」その他、ディフェンダー、ゴールキーパーなどそれぞれで特殊な動きもありますが、先程紹介いたしました7つの動きを習得していればサッカーを楽しむことができます。
このように、スポーツはそれぞれに、様々な基本運動が含まれています。

幼児期に基本運動を身につけることが大切!

幼児期は、発達に合わせ身についていく「基本運動」を組み合わせることにより、より複雑な動きができるようになります。獲得した基本運動を楽しくおこなうことが、体のバランスを維持、周囲の状況を予測する能力や身のこなし等の調整力を養うことに繋がります。
そうすることで、不安定な場所でも姿勢を立て直し、状況変化に対応できるようになるのです。

これまで紹介した基本運動

本コラムの過去の記事では、基本運動を紹介してきました。

動画で紹介!運動あそび

それではいよいよ、基本運動を身につける、室内運動あそびをご紹介します。

「矢印遊び、数字遊び、腕支持(クリアファイルをつかった雑巾がけの動作)」を簡単なルールを覚えて体を動かす内容です。「考える」「動く」と別々に行っていることを「考えながら動く」「動きながら考える」ができるよう成長させる運動あそびです。

大切なのは、「できない動き」で提供しないことです。怪我の原因となりますので「できる動き」でおこなうことを、必ず守ってください。
そのためにも、保育者の皆さんが子どもたちの発育発達、どんな動きができるのかを把握して提供してあげて下さいね。

ジグザグ矢印遊び

・おすすめ年齢:2歳児クラス以上~(歩くから走るができるレベル)

・用意するもの:ガムテープ、コーン(又はコーンのような目印になるもの)

導入

(動作説明)

①ガムテープで矢印を作り、矢印の指す方向へ進むことを説明後、床に貼り見本を見せる
*動画のように幅があるマットのようなものに貼ると子どもはその範囲内で動こうとするため理解しやすいです
②保育者は、矢印を指さし、子どもたちに矢印をよく見て進むことを促しながらゆっくり歩く
③矢印と動き方を習得したら、コーンを置いていく
ポイント:子どもたちの動作は止めず、動かしたままコーンを置いていった方が動きのイメージがついているので、コーンを気にせずできるようになります
*動画は既に全ておいていますが、1周ごとに1個ずつ増やしていくと、できるようになっていきます

ジグザグ歩きと矢印組み合わせ(基本)

(動作説明)

①コーンを気にせず矢印のイメージを定着させるため、目で見て集中する環境をつくり、動作の難易度を上げていきながらサーキットをつくる
②直線、平ゴムについているガムテープを踏み、その後ジャンプをする
*空間に浮いているものに対して、『よく見ながら片足で踏み』、『ジャンプする』ことは、ジャンプを習得するこの時期にたくさんやってあげたい動きです
*平衡性、集中力を育みます
*コーンは同色で実施する方が集中しやすいです

ジグザグ歩きと矢印組み合わせ(応用)

(動作説明)

①斜めになっている不安定な場所から跳びおりる
*斜めになっている場所で体をまっすぐに維持できバランスをとれるようになります
②保育者は見守り、時々一緒に参加する。動きは子どもたちに任せ過程を見守る
③『斜めジャンプ跳びおり➡ジグザク➡跨ぎ越し』基本運動のなかでも体を斜めにする動きを取り入れ自分のからだをまっすぐに立て直すことをたくさん取り入れる

ジグザグ歩き(チャレンジ)

①矢印のイメージを持たせたまま、コーンだけのジグザグにチャレンジ
②矢印の導入と同様進む方向を指で促す
③定着したら個数を増やす
*動きが定着するまでコーンの色はランダムにおかず、同じ色を連続で置きましょう
*コーンの色の個数に限りがあり場合は、5個ずつなど個数も決めて置くことで集中しやすいです

数字遊び

おすすめ年齢:3歳児クラス以上~
用意するもの: カラー平ゴム・数字(色別数字カードなど)・ガムテープ・油性マジック

導入

①数字の導入、まずは1から10までの基本形に対して、色別に同じように並べる
*動画にはありませんが、並べることができたら、1色ごとに「両足に挟んでジャンプ」「頭に載せて歩く」など、手に持たず、運ぶ動作に変化をつけましょう
②平ゴムを2本平行に張り、1から5をジグザグにジャンプして順番にタッチして進めるように置く
③数字の認識(知的能力を養いながら集中力も育む)→両足ジャンプ(瞬発性を養う)→しゃがむ(平衡性を養う)→手でタッチ(手で認識/触覚)…と動きを組み合わせておこなう

チャレンジ

①ガムテープに数字を記入。1を2枚作成
②平ゴム中央に数字の2を記入したものを張る(中央を一つにくっつける)
③グーパージャンプが数字を踏むことにより、難易度の高い動きとなる

腕支持クリアファイルで雑巾がけ

おすすめ年齢:3歳児クラス以上~
用意するもの: クリアファイル・滑りやすいマットやカーペットなど・ガムテープ・数字カード

*クリアファイル雑巾アイテム作成ポイント
子どもが体重をかけ抑えながら移動する際、クリアファイルがずれないようにします。
安全に使用するためにも、しっかりとサイドを固定します。
透明のファイルの場合、シールやマークを中に挟み作成すると子どもたちも興味を持っておこなうことができます。使用前に安全に実施できるか、備品や環境を確認してから実施することを心がけましょう。

直進からジグザグ

①直進からスタート、体重を前方にかけながら腕支持で進めることが目的
*体重を進行方向へ移動した際、両手で押すことができない場合もあるため、安全な環境で行いましょう
②動きが定着するまでは、ゆっくりと行う

数字遊び

①左右ジグザグに数字カードを置き、雑巾がけの動作をしながら数字どおりにタッチする
②動きが定着してきたら、タッチする数字カードを遠くしたりして「タッチをする際マット内から片手を大きく伸ばし、3つ足の体勢でバランスをとりながらタッチできるように促す

まとめ

今回紹介しました運動は、基本運動ができる子どもたちでしたら、年中、年長、小学生も楽しくできる運動です。室内で頭を使いながらたくさん体を動かしてくださいね。

またこのコラムへ沖縄県の保育士の方から、「沖縄の夏は外ではあまり遊びません。室内の運動遊びを知りたいです」とリクエストいただきましたので、今回ご紹介できて良かったです。
沖縄の皆さんは、ぜひ今年の夏に試してくださいね。

色、数字、動物、五十音、矢印、左右など、たくさんのアイテムを使用すると室内でも集中して運動を楽しむことができます。運動から知的能力も高め体を動かしましょう。

今回撮影の協力をいただきました園は、東京都にあります「ぽけっとランド本郷保育園」のお友達です。初めておこなう運動も積極的にチャレンジしてくれました。園長先生をはじめ職員の皆様ご協力ありがとうございました。

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