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みなさん、こんにちは!
このコラムは、子どもたちの運動能力を高めるために様々な角度から「からだを操作する力をはぐくむ」方法を紹介していきます。幼少期に体を思い切り動かしのびのび過ごすと、何事も意欲的に取り組む態度が養われ、健やかな心の育ちも促す効果があります。
ぜひ、日頃子どもとかかわる中で、参考にしてくださいね。
さて、本題へ行く前に「ピクトグラム」(絵文字)を二つ用意しました。
ピクトグラムとは、意味するものの形状を使って、その意味の概念を理解させる記号を意味しています。日本ではなじみのあるもので、東京オリンピックの開幕式でピクトグラムパフォーマンスがあり、一躍有名になりましたね。
↓ここで問題です↓
私が上げた①~④は、お気づきのように前向きなことばです。
皆さんは、最初に何番を選びましたか?
⑤「その他」を選んだ方も、その言葉は、前向きなことばだったはず。
どうして人はうれしいことがあったら跳びはねる?
このように人間が「うれしい」「楽しい」気持ちが起こりそうなとき、神経活動が「うれしい」という脳の状態になります。これは、人間の脳に「側坐核(そくざかく)」という快を感じる(快感)場所があり、そこが活性化するためです。
側坐核 (そくざかく) は、線条体の一部で、その線条体は体を動かしたり行動したりするところに関係します。
なぜそのような仕組みが人や動物の中にあるか。
それは「これからいいことが “起こりそう” という方向へ体を動かそう、移動しよう」とする仕組みだそうです。だからこそ「移動をしたら餌を捕獲できる!」というときに「側坐核が活性化して、体を動かしたい気持ちになる」ということです。
この仕組みは、嬉しいときに体が“ウズウズ”したり、動かしたくなったり、心拍数があがったり、目がうるんだりすることや、場合によっては「ニヤッ」と笑うことにもつながっているそうです。
※公立諏訪東京理科大学情報応用工学/篠原菊紀教授(一部引用)
なるほど・・・真剣に運動あそびの説明を聞いている子どもたちへ 「わかったかな?!さぁ、やってみよう!」と声をかけた瞬間、「うれしいことが起こりそうだ」という予測されるので、側坐核が活性化し、“ウズウズ、モジモジ”しているんですね。
飛び跳ねる動きに、「神経活動が『うれしい』という状態になる⇒体も心もウキウキ動く準備に入った」という背景があるのであれば、準備体操はジャンプから入ると良いですね。
このように「跳び乗る」「跳び下りる」「跳びはねる」「跳びあがる」など、ジャンプは子どもたちの活動意欲を満足させる優れものです。また子どもたちの好きな基本運動「走る」は、広い場所が必要です。しかしジャンプは工夫すれば室内でも十分に活動することができ「雨の日、雪の日、猛暑など天候に左右されず」運動を楽しむことができます。
ここで次号に行く前に「跳」「飛」について、頭の中を整理しましょう。
★「空中を移動する」「飛行する」→「fly」の意味であれば「飛ぶ」
★空中に「跳ね上がる」「跳躍する」→「jump」であれば「跳ぶ」
「とび上がる」の場合
☆鳥や飛行機など空中を移動するものであれば「飛び上がる」=「飛ぶ」を使う
☆カエルなど跳ねるものであれば「跳び上がる」=「跳ぶ」
「バッタがとぶ」の場合
☆羽(翅)でとびことを表すのであれば「バッタが飛ぶ」
☆後ろ脚で蹴ってとぶと「バッタが跳ぶ」
高い場所から「とびおりる」は、降りている間に空中を移動する、下方へ飛び込むことなので「飛びおりる」。
「降りる」「下りる」=「飛び降りる」「飛び下りる」両方使われますが、高い場所から低い場所へ位置づける場合は「降りる」を使うため、一般的に「飛び降りる」を使用します。
(違いが分かる辞典より一部引用)https://chigai-allguide.com
しかし、子どもたちは、写真のようにとびおりる際、「上に跳び上がってから下りています」。
そのためコラムでの「とびおりる」は、「跳び下りる」を使用してきます。
次回は、飛躍動作の発達過程をピクトグラムで紹介します。お楽しみに。
筆者の著書で、より詳しく子どもの運動について学べます!