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保育士の保護者対応マニュアル!よくあるトラブル事例と対応の注意点

保育士は子どもの面倒を見る仕事と認識している人が多いのではないでしょうか?実は子どもの世話だけではなく、その子どもの保護者と信頼関係を築き、うまく関わっていく必要があるのです。

保育士として保育園で働いている限り、保護者から子ども対応に関してお叱りを受けることや、些細なことでトラブルに繋がってしまうこともあるかと思います。そのような時にスムーズに保護者への対応を行い安心していただくことで、その後の保育園への信頼感にも繋がります。

本記事では、保育園でよくある保護者とのトラブルとその対応時のポイントをご紹介します。

  1. 保育園でよくある保護者とのトラブル事例
    1. 子どものしつけを保育園任せにする
    2. お迎えの連絡を拒否される
    3. 時間を守らない
  2. 保護者対応の際に保育士が注意すべきポイント
    1. まずは保護者の意見をよく傾聴する
    2. 相手に共感し丁寧に対応する
    3. 保護者対応における言葉遣いの注意点
      1. 保護者対応で避けるべきNGワード
      2. 保護者へ要望を伝える際は特に伝え方に注意
    4. 身だしなみへの配慮も忘れずに
  3. まとめ

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保育園でよくある保護者とのトラブル事例

子どものしつけを保育園任せにする

保育園の役割は、保育に欠ける子どもに対して子どもの育ちをサポートすることが主です。このサポートがどこまでの範囲を示すのかで人に差が出てしまっているようです。保護者の中には、子どものしつけまで保育士に求める場合があります。

もちろん、基本的な最低限のルールは保育園でも教えることになるでしょう。しかし、それに甘えてすべて任せっきりにされては保育士の負担は増えるばかりです。トイレトレーニングや離乳食への挑戦、文字の練習までをすべて保育士にお任せできるものだと思っている保護者も時にはいらっしゃいます。

保育園の方針にもよりますが、あまりに過剰なケースには、保育園の役割について保護者と一度認識を合わせ、理解してもらう必要があります。

お迎えの連絡を拒否される

子どもが熱を出したり、体調が悪かったりすると保護者へお迎えの電話をすることになります。これは他の園児に病気が感染しないように配慮しているからです。

ですが、いざ保護者にお迎えの連絡をしても怒鳴り散らされる場合があるのです。仕事で忙しいから迎えに行けない、いちいち連絡してくるな、といった状態です。

こうしたケースでは、お迎えの連絡がなぜ必要なのかを一度冷静に会話する場をもつ必要があります。

時間を守らない

保育園では子どもを預かる時間が決まっています。そのため、基本的には保護者には時間厳守で子どもを迎えに来てもらう必要があります。

万が一お迎えが遅れてしまう場合は「どの程度遅れてしまうのか」を事前に連絡をしてもらえるよう、保護者に協力をお願いしましょう。

また、延長保育が対応可能な保育園の場合は、通常の時間ではお迎えに間に合わなさそうなことが見えている時には、あらかじめ延長保育の申し出をいただけるよう保護者にお願いしておくと良いでしょう。

保護者対応の際に保育士が注意すべきポイント

まずは保護者の意見をよく傾聴する

保護者対応では、伝えたいことを伝える前に、まずは保護者の意見をよく傾聴しましょう。
ルールを守らないなどといった事は保育園側にとっては大きな問題で、改善をすべきことです。

ただ、保護者にもなんらか理由があり、致し方なしにそういった対応をとっていることもあります。また、保育園にとって困ることでも、保護者はまったく悪気なしに行っているということもありえます。

まずは保護者がどう考えているのか、なぜそうなってしまったのかといった背景に耳を傾け寄り添う姿勢が大事です。

相手に共感し丁寧に対応する

子どもが熱を出したなどで保育園から保護者へ連絡が必要な際、保護者は仕事中の場合が多いため、普段よりも対応に気を配る必要があります。

勤務中はいつでも自由に早退できる訳ではないですし、職場の人にも良い目で見られていない可能性もあります。そんな保護者のつらさに共感をし、会話をするように心がけてみましょう。

一言、お忙しいと思いますが、申し訳ないのですが、と付け加えるだけでも印象が変わります。

保護者対応における言葉遣いの注意点

時には保護者から理不尽なクレームを受けることもあるかもしれません。

しかし、感情的になってその場で口論しても解決しません。むしろ、より大きなトラブルに発展してしまうことも考えられます。

そのため、もし理不尽だと思うことがあっても、一度気持ちをグッと抑えて、社会人としてふさわしい丁寧な言葉遣いで対応するよう心がけましょう。

保護者対応で避けるべきNGワード

・「絶対に」「普通は」
保護者の意見に対してこのような否定の言葉を遣うのは良くありません。相手を全否定しているので、不快感を与えてしまいます。必要があれば遣うのも良いですが、タイミングは見極めるようにしましょう。

・「ですが」「だって」「どうせ」「でも」
これらは無意識に遣ってしまう危険性の高い言葉なので、普段から意識していないとつい口から出てしまいます。どれも保護者の意見に反する否定的な言葉遣いになるので注意しましょう。「しかし」という言葉もここに含まれるので覚えておいてください。

・「違います」
誰が間違っているかが問題ではありません。保護者の価値観を頭から全否定するように受け取られる恐れがあります。まずは相手の意見を一度受け入れてから、どうして違うのかを丁寧な話し方で伝えましょう。「違います」と言うのではなく、違うということを理解してもらうように説明してください。

・「そんなはずはない」
こちらも否定的なので良くない言葉遣いとなります。事実と違うことを訴えられたら言いたくなってしまいますがこらえましょう。「そんなはずない」と言わず、そう思う根拠を丁寧に伝えると良いです。

・「できません」
保護者から無茶な要望を言われることもあるでしょう。そんな時にきっぱりと「できません」と断言してはいけません。なぜできないのかをしっかりと説明するのが大切です。

保護者へ要望を伝える際は特に伝え方に注意

仕事で忙しい保護者に対し、要望がある際はコミュニケーションエラーを避けるため、分かりやすく丁寧に説明しましょう。

話し方や言葉遣いで物事の印象は大きく変わります。トラブルを回避するためにも、日常の何気ない会話に気を配って見ると良いでしょう。

身だしなみへの配慮も忘れずに

保護者とのトラブル対応時は、不快感を与えないよういつも以上に身だしなみにも気を付けましましょう。服装や髪型といった外見の印象が良くないことによって、思わぬところでさらなるクレームに繋がるリスクは避けるべきです。

保育士が身だしなみで気を付けるべきポイントについては、下記記事で詳しく解説しています。普段から意識すべきことではありますが、トラブル対応時は特に気をつけてみてください。

保育士の服装・身だしなみで気をつけておくべきポイントまとめ

まとめ

本記事で紹介したポイントを普段どのくらい意識できていたでしょうか?
保護者への対応は気を遣う点も多く、時には理不尽に感じることもあると思いますが、うまく対応できるようになることで保育士自身のスキルアップにもつながります。
また、トラブル対応時は保護者と信頼関係を築くチャンスにもなりえます。トラブル対応時は特に各ポイントを意識し、ぜひ今後の保護者との関係性向上につなげてみてください。

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