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戸外遊びには活動を通して脚力や体力の増進を図ることや、広場などでダイナミックに身体を使って遊ぶという目的があります。地域環境の中で自然に接したり、異年齢の子どもをはじめとする幅広い世代の人々と交流し、社会の様々な文化や伝統に触れたりする直接的な体験を子どもたちに保障する大きな目的があります。
現代の生活においてテレビやインターネットなどのメディアを通しての間接体験が増えた反面、実体験の乏しさが問題視されています。実際に触れることで、視覚や聴覚などの五感を通して、「冷たい」「熱い」「高い」「低い」などの様々な感覚・知覚を得ることができます。感覚は言葉では教えることができないものなので、自然環境・生活環境の中で実際の体験を重ねていくことが重要になってきます。散歩先で触れた雪の冷たさや、アスファルトの熱さ、すべり台からのからの高さなどの実際に体感した感覚が、言葉として結びついていくのです。経験が少ない子は実体験を重ねた子に比べて、危険や安全に対する感覚が育ちにくいので、判断を間違い大きな怪我につながる傾向があります。
散歩や戸外遊びは、子どもの育ちに働きかけるため、しっかりとした目的を持って行うことが大切です。事前に目的を決めて散歩先や環境を決定していきます。理想的な環境の中で子どもたちの五感や思考力の基礎を育んだり、地域社会との交流を持つことができます。子どもたちにどんな経験が必要なのかを考えて保育のカリキュラムを進めていくことが、豊かで楽しい散歩につながっていきます。遊び始める前に環境を整備したら、子どもたちの興味・関心の向くものにはなるべく制限を加えないようにしましょう。子どもたちが外での活動を通して豊かな経験を積み重ねていけるように、見守り共感し保育者がしっかりと意識して関わっていく事がとても大切です。主役は必ず子どもであり、保育者は子どもの好奇心や探究心をより豊かに展開していくサポートの立場であることを心がけて関わっていくことを意識しましょう。