保育者の仕事を支援するポータルサイト
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みなさん、こんにちは！
このコラムは、子どもたちの運動能力を高めるために様々な角度から「からだを操作する力をはぐくむ」方法を紹介していきます。幼少期に体を思い切り動かしのびのび過ごすと、何事も意欲的に取り組む態度が養われ、健やかな心の育ちも促す効果があります。
ぜひ、日頃子どもとかかわる中で、参考にしてくださいね。
さて、前回お伝えしたことを、以下に振り返ってみましょう。
（前回の記事はコチラ！⇒運動から手のひらを育てる！～その１～）
★手の動きの基礎を育てるには、手のひら（手首から指の付け根まで）を育てる。
★手のひらは、力強く握る（パワーグリップ）、手のひらで体を支える（手掌支持）経験で育つ。
★手の動きの基礎ができていると指の「つまむ機能」「にぎる機能」も発達する。そして日常の生活の中で手を十分に動かすことが、脳に刺激を与え活動をより活発にすることにもなる。
今回と次回のコラムでは、０歳頃からおおむね２歳未満までの「パワーグリップ」「手掌支持」の主な実践方法を一部写真交えて紹介いたします。
今回は『おおむね６か月未満』と『おおむね６か月から１歳３か月未満』の「パワーグリップ」「手掌支持」の主な実践方法を紹介します。
| おおむね６か月未満 | 首が座り、腹ばい、寝返りができるようになる頃（手掌支持） |
【縦抱きをして指さし】
保育者が縦抱きをして、壁にあるものや、イラストなどを指さし、「リンゴ」「バナナ」など、指さしをしながら話しかける。 こどもが指した方向を見ることからスタート。興味を持ってくると、そのものに手を伸ばしたり、手や指で触ったり。保育士が指した絵や物に手や指を動かすことを楽しむことが大切です。
【臥位支持（腹臥位）腹ばい】
腹ばいになり、その子どもの興味があるものを見せながら（音がするものなら音を出し）腹ばいの状態を楽しむ。 音にリズムをつけたり、歌を歌ったり、また物語を作ってお話したり、子どもの様子を見守りながら保育士も楽しみましょう。
【臥位支持（腹臥位）ずりばい】
この時期、興味があるものに対して移動をし始めます。「あれは何だろう？・・触ってみよう、なめてみよう」個々に興味があるものを探し、移動する楽しさを伝えていきます。気が散らないよう途中に何もない安全環境を設定します。また移動が活発になってきたら、じゅうたん、スポンジ製のジョイントマットなど、感触が違うものを敷いて、自分で移動する楽しさを経験させてあげましょう。
| おおむね６か月から １歳３か月未満 | お座り、ハイハイ、つかまり立ち、伝え歩きができるようになる頃 （手掌支持手、手を自由に動かす） |
【ハイハイ】
ハイハイなど移動がさらに活発になってきたら、凹凸をつくりでこぼこ道、なだらかな坂、トンネルなどを環境設定して楽しく移動しましょう。保育士のみなさんは、対面で名前を呼んであげたり、一緒にハイハイをしたり、子どもの後からついて行ったり‥保育士が手でマットなどをパタパタとたたき音を立てたり、一緒に移動を楽しみましょう。
【引き起こし】
保育士の人差し指を「ぎゅっ」としっかりと握らせ、保育士の親指は子どもの四本指を軽く掴む。その時に子どもからしっかり保育士の人差し指を握るようなら、優しく自分の方へ引っ張り写真のような状態まで引き上げると子ども自ら起き上がってきます。その際、子ども自身で指を握っていることが重要です。また子どものひざは軽く曲がっていること、起き上がりに頭が付いてきているかが重要。子どもがスムーズに起き上がれるようになってきたら、保育士が少し引き上げるだけでも起き上がるようになります。マットの上など、安全な環境で実施しましょう。
【しがみつき】
楽しく話しかけながら、だんだんとしがみつくような状態になるように促していきます。しがみつきの様子をみながら徐々に保育士の支え手をゆるくしたり、しっかり支えたりと変えてみましょう（子どもの様子やしがみつきの力の入り方を保育士が感じながら）。
子どもがしっかりしがみついていることを感じたら、左右・上下に揺らしたり、また歌に合わせて揺らしたりすることもよいでしょう。大切な事として、決して子どもが怖がる行為はしてはいけません。また周囲の環境設定にも気を配り、スキンシップをとりながら、「ぎゅっとできるかな？」など、優しく話しかけ実施しましょう。
いかがでしたでしょうか。子どもとのかかわりの中で、実践できそうなものはありましたか？
行う際は、「安全に」行うこと、そして子どもも大人も「楽しみながら」行うことが大切です。
次回は、１歳3か月頃からおおむね２歳未満までの「パワーグリップ」「手掌支持」の主な実践方法を一部写真を交えて紹介いたします！
執筆者の著書で、より詳しく子どもの運動指導について学べます！！
